2020年がまもなく終わろうとしています。
世界中のだれもがコロナに振り回された一年でした。
コロナは本当に恐ろしいウイルスだけど、
物事の本質や、本当に大切なもの、一人の人間として人生をどう生きていくのかっていうことを、明らかにしてくれた一面もありました。
“生きること”について、たくさんの人が真剣に向き合い始めた、
そんな年だったような気がします。
わたしも里山で暮らす時間が増えたり、自分を発信するブログを始めたり、生き方・暮らし方について向き合った一年になりました。

人生の再スタートです。
でも、そんな私も、まだまだ不安がいっぱいです。
自分のことを一体誰が必要としてくれるのか、わからないままに発進した感じ。
それでも一歩前に進めたのは、
これからは、自分の個性で勝負しようと心に決めたから。
実は私がそんなふうに思えるようになったのには、
偉大な芸術家、岡本太郎さんの存在が大きく影響しています。
作品からも、本からも、
エネルギーがすごい勢いで溢れていて、圧倒される!
その人生哲学は、すべての物事の本質を表していると思うのです。
私は岡本太郎さんと出会ったおかげで、自分に負けず、ここまで生きてきました。
太郎さんの言葉と生き方に、救われた!
人生がわからなくなったら、先人の人生に触れること、おすすめします。
この記事では私が大好きな本を二冊紹介しています。
どんな偉人も、
私たちと同じ、人生に悩めるひとりの人間。
そう思えば、生きる勇気がわいてくるものです。
迷ったら困難な道を選ぶということ
岡本太郎さんはたくさんの本を書いていますが、
中でも特に紹介したいのがこの本です。
「自分の中に毒を持て」。
私は20代でこの本に出会い、以来人生のバイブル本になっています。
この本、実は買った当初は難しく感じて、読み進めることができませんでした。

書いてあることが理解できない、、。
それが、歳を重ねて30代になったある日読み返してみたら、
すべての言葉がズドン!と心に響いてきたんです。
困難な道を恐れるな、迷ったら危険な方へ行け、瞬間を生きろ!
そんな激しい言葉の意味が、理解できるようになった。
それはきっと、自分に人生経験ができたから。
“どうにもならない最悪の事態にも、そこから生まれる何かがある”
ということを実際に経験したからだったんです。
この本が書かれたのは、今から30年以上も前のこと。
当時の封建的な日本画壇で、村八分になりながらも、ただただ自分の筋を貫き通した太郎さんの、心の叫び、燃え上がるエネルギーが生々しい言葉で表現されています。
無難な道を選んで、自分をごまかすな!
己の魂の爆発にかけて生きろ!
他人が決めた枠の中で、安心さを選んで生きていては、命を燃やしたことにはならない。だから、困難な道を、突き進むだけ。
危険な方へ、危険な方へ。
どこまでも自由に、運命とぶつかって生きた太郎さんは、人間らしさの象徴だと思います。
太郎さんの生き方に触れると、めちゃめちゃ勇気がわいてきます。
自分を生きるってことが、おぼろげにでも見えてきます。
生き方に悩むすべての人に知ってほしい。
そんな特別な一冊です。
ダメな自分、できない自分に賭けるということ
次に、私が愛してやまない、『オッス! トン子ちゃん』という漫画を紹介します。
(※1〜3巻が発売されており、岡本太郎さんの話は、1巻に収められています。)
これは一見するとギャグ漫画なんだけど、
一人の生きるのが下手な女の子が、岡本太郎さんの作品に触れて、自分ってなんだ?自分らしさってなんだ?ということに気づいていくお話です。
主人公のトン子ちゃんは、いつも自分に自信がもてません。
大好きな人がいるんだけど、周りに現れる恋のライバルに嫉妬心を燃やし、
自分の気持ちを押し殺しては、空回りすることばかり。
友達にも嫌な態度をとってしまって、自己嫌悪に陥ります。
そんなとき、岡本太郎の作品たちが、
トン子ちゃんを、激しく、厳しい言葉でさらに追い詰めていきます。

普通は励ましたり慰めたりするよね。
でも、太郎さんは違います。
まず、嫌な自分、ダメな自分を認めろというわけです。
ぎりぎりの状態になってはじめて、生きるエネルギーがもりもり湧いてくる。
すべてはそこから始まるんだ。
この漫画は、そんなことを教えてくれます。
本を読むのはハードル高いなーって思う人でも、漫画なら気軽に読めるかも。
自分との闘いに夢中になろう!
誰でも、悩みが生まれる時って、大抵人と自分を比べてしまっています。
比べて、嫉妬して、落ち込んで、自分が嫌いになるの、繰り返し。
だけどそれではいつまでたっても自分のことを好きになれません。
だから、勇気を出して、あえて自分を追い込んでみる。
そうすれば、覚悟が決まる。見たことのない景色が見れる。
そういったこと、時には必要なのかもしれません。
そもそも、人生に勝ち負けなんてないんですよね。だけどみーんな比較で生きてしまって。
私もいまだにそうです。
だけどだれの人生も、それぞれに輝いている。
ありのままの自分で、十分に、輝くことができる。
そのことに気づくと、生きることが少し楽になりそうです。
岡本太郎さんって、自分の中の魂の爆発を、夢中になって絵や彫刻に表現してきた人です。
それはすなわち、向き合う相手が常に自分なわけですね。

芸術とは自分と向き合うことよ。
対して、私たちがなにかに迷ったり悩んだりするときって、どこか意識が外にある気がします。
自分は、どう見られるか。こんなことしたら、人はどう思うか。って。
私も長らくそちら側の人間でした。
でも、ダイジョーブくんを作ったり、ブログを書いたりするときは、自分を生きてるって感じがある。
岡本太郎さんのように、もっともっと夢中になりたい。
そんなふうに思っています。
2021年、いよいよ新しい年のスタート!
世界中の人たちが、自由に、大胆に、芸術をバクハツさせて、
自分だけの人生を歩いていけますように。

みなさま良いお年を!
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