冬本番! 寒さが厳しくなってきました。
そんな時、カイロをひとつ持っていると、ちょっと安心。
貼るタイプの使い捨てのものや、レンジでチンして使うものなど、最近ではたくさんの種類のカイロが販売されていますが、そんな中、大正時代から作り続けられていて、世界中に愛用者がいるという、ハクキンカイロをご紹介します。
実は私も、5年ほど前から『ハクキンカイロ』を愛用しています。
このカイロ、暖かさが段違いにすごい! そして、温かさの持続時間が長い!
繰り返し使えてゴミをださないのも嬉しいし、なんだか存在そのものに歴史とストーリーがあるところが、また郷愁を誘うっていうか、心までじんわり温まるっていうか、アナログレトロを愛する人間にとっては、すごい魅力を感じる逸品なのです。^ – ^
この記事ではその使い方と実際の使い心地を紹介します。興味のある方はぜひ参考にしてください。
ハクキンカイロの歴史と仕組み
ハクキンカイロを製造販売しているのは大阪の会社で、創業はなんと大正12年。
昭和初期から日本全国で販売されるようになり、戦時中は軍用品としても使われていたそうです。
終戦後は海外輸出が増えて、今では世界中の人に愛される商品になっています。
そして日本では、昭和37年に南極観測隊が携行したことで一気に有名になったということ。
私が生まれるずっと前からたくさんの人に愛されているカイロ。それとほぼ同じものが今も使えるなんて、ちょっと感動しますね。
日本の技術が世界中で長く愛されているのも、嬉しいなぁ。(^-^)
ハクキンカイロの仕組み
ではハクキンカイロはどんな仕組みで温かくなるのか、簡単に説明します。
ステンレスでできているカイロ本体の下の部分には、綿が詰まっています。その綿に、ベンジンを染み込ませ、上部のプラチナ触媒に点火することで、気化したベンジンとプラチナ触媒が反応して、ベンジンは水と炭酸ガスに分解され、この時発生した酸化熱で温まるというわけです。
(※点火は、反応を開始させるために3秒程度火をかざすだけです。燃やすわけではありません)
なんとこの熱エネルギーは、使い捨てカイロの13倍!!
持続時間は最大で24時間です。
人気の秘密はこの確実な温かさにあるんですね。
ハクキンカイロの使い方
必要なものは、カイロ本体・ベンジン・ベンジン用給油カップ(カイロの付属品です)・マッチ・
収納袋(カイロの付属品です)・カイロベルト(別途購入しました)。
まずは、カイロのフタをあけて、中の火口も外します。
そこへ給油用カップを本体と平行になるように差し込み、ベンジンを注ぎます。
カップ1杯で12時間、2杯入れると24時間温かさが持続します。
カップを90度回すと、ベンジンが本体の中へ入っていくようになっています。
次に外しておいた火口を取り付けて、触媒の部分に火を近づけます。3秒ぐらいでOK。
蓋をしてしばらくすると、反応が始まり、熱を持ち始めます。
そのままでは熱すぎるので、袋に入れて使います。
そのままハンドウォーマーにしてもいいですが、袋についているループにひもを通して首から下げると落とす心配がなくていいと思います。
私は市販のカイロベルトに入れて腰を温めることが多いです。^ – ^
ハクキンカイロ、実際に使ってみてわかった使い心地のよさ
一定の温度が長時間続く
まず一番に思ったのは、長時間温度が一定ということ。
使い捨てカイロだと冷めたり、逆に熱すぎたりと、使用感にムラがありますが、
ハクキンカイロの場合、ほぼ一定して温度が持続します。
ポケットや服の中で使えば、いつでもあったかい。ずっと発熱してくれている安心感があります。
蒸気を含む、湿熱の気持ち良さ
そして温かさに、しっとりとした水分が感じられること。
これが私の実感として、一番嬉しいことでした。
実は熱には乾熱と湿熱という2種類のタイプがあります。
- 乾熱…使い捨てカイロやエアコン
- 湿熱…蒸しタオルやお風呂、こんにゃく湿布や生姜湿布、玄米カイロ、小豆カイロなど
乾熱は表面を温めるのに対して、湿熱は蒸気の作用で、熱が体の奥に浸透します。
私はとにかく乾熱が苦手!
皮膚が乾燥するし、もうエアコンに至っては、息苦しくなるぐらいのレベルで体に合わないんです。
そんな私は、以前からよく自分でこんにゃく湿布をしていたので、湿熱の気持ち良さについてはよーく知っていました。体の中に、熱が入っていく感じが、たまらなく効いてる感じがする。( ̄▽ ̄)
ハクキンカイロはプラチナ触媒の反応によって、二酸化炭素と水分を生み出すのですが、使っていると、その水分があるからか、しっとりとした温かさを感じるんです。
多くの人に愛されている理由、心地いいと感じる理由は、この湿熱によるところが大きい気がしています。
ハクキンカイロ、デメリット
そんなハクキンカイロは、始めに購入するのに約3,000円、ベンジンが900円ぐらいしますので、それなりにお金がかかります。ネットで買うと+送料ですね。
(※カイロ用ベンジンは薬局では販売していないので、主にネット購入になります。東急ハンズやロフトなどの季節用品コーナーで取り扱いがあることもあるけれど、少し割高になります。)
使い捨てカイロと比べたら、やっぱりちょっと高いかもしれません。
なんだけど、ずっと使えるものだし、ゴミのストレスがないし、持っていて嬉しくなるデザインだし、愛着がわくし。そんなお金にはかえられない喜びがあるので、そこは全然許容範囲かな。
あともうひとつ、使用中は若干ベンジンの匂いがします。キャンプやアウトドアで使うにはまったく気にならないと思いますが、例えば通勤電車とか、部屋の中とかにいたら、ちょっと周りの人も気づくかも。だけど、若干なんですよね、時折一瞬ふわっとベンジンの匂いがするぐらいのことですが、、。
ハクキンカイロ、良いところとデメリットのまとめ
【良いところ】
- すぐに温かくなる
- 温度が長時間持続する
- デザインがいいので持っていて嬉しい
- 日本の技術が世界に愛されていると思うと持っていて嬉しい
- 温かさが湿熱なので、体の芯から温まる
- ゴミがでない
【デメリット】
- 最初に購入コストがかかる
- 使用中に若干ベンジンの匂いがする
まとめ:なんといっても愛着がわくカイロです
こうしてみると、ハクキンカイロの魅力って、機能だけじゃない気がしてきます。
私にとっては、なんだか優しさとか懐かしさも感じるもの。
朝起きて、一手間かけてカイロを用意することは、自分や家族を大切にすることとも通じるのかもしれません。まあ、料理と一緒かな。
もちろん使い捨ては便利、いつでもさっと人に渡せるし、そこは時と場合に応じて使い分けたらいいと思いますが。
冬の暮らしを楽しむひとつのアイテムとして、ハクキンカイロ、これからも愛着がわいていきそうです。
お読みいただきありがとうございました。^ – ^
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