こんにちは。
陶芸が大好きで、これまでいろんな陶芸教室に通った経験があり、
現在は自宅で七輪陶芸を楽しんでいる、きみのやと申します。
初心者が陶芸をやってみたいと思った時には、まず陶芸教室に通うのがいちばんだと思いますが、
ある程度通って作れるようになると、今度は「これ、家でもやりたいなぁ、、」という思いが出てきます。
でも、実際に、家で陶芸を楽しむことは可能なんでしょうか??
この記事では、自宅陶芸がしたいけれど、ほんとにできるのかな??
焼成はどうしたらいいのかな? など、
疑問や不安をもっている人のために、自宅陶芸を叶える3つの方法を紹介しています。
趣味で陶芸をやっている人や、これから始めたい人に
参考にしてもらえたらと思います。
ぜひ読んでみてくださいね!
※本記事は、オーブン陶芸をオススメする内容ではありません。
陶芸教室でやっていることを、そのまま自宅でやってみたいと考えている方向けの内容となります。
趣味の陶芸は、自分と教室との共同作業
まず、陶芸で作品をつくるにはどんな工程があるのかをざっくり説明します。
《やきものができるまでの工程》
- 陶芸用の土を用意し、お湯呑みやお皿などの形を作る。
- ある程度乾かす。
- 不要な部分を削って形を仕上げる。
- しっかり乾燥させる。
- 素焼きする。
- 釉薬をかける。
- 本焼きする。
大体この7工程です。本やネットなどの情報を見てもこんな感じ。
ただし実際は、この7工程全てを自分ひとりでするわけではありません。
☆赤い文字の工程、つまり素焼きと本焼きの焼成作業は、
教室のスタッフさんや先生がやってくれます。
つまり、陶芸教室で作った作品というのは、自分と教室との共同作業でできているいうこと。
手芸やDIYは、イメージしたデザインに向かって、
自分ひとりでコツコツと仕上げていくことができる。
だけど陶芸の場合は、
最も大事な最後の焼く工程が人任せ、
そして火と土と釉薬の化学反応任せなわけです。
1人で作ってるんじゃないってことですね。
陶芸は、ここが最大の面白みであり、
同時に難しい部分でもあります。(>_<)
自宅陶芸で立ちはだかるのは、どうやって焼くかという窯問題
このように、趣味の陶芸では、
焼く工程はプロ任せというのが当たり前の常識となっています。
私も長い間ずっと、
「焼成はプロがするもの。趣味でやってる人間が手出しする領域じゃない。」
と思ってきました。
なぜなら、
- 陶芸用の大きな窯は自分には操作できない。
- 焼成って温度や時間の管理が大変そう。
- 趣味なのに自分で焼くなんて無茶だ。
- 自分で焼くには化学や物理の知識が必要。
だと思い込んでいたからです。
おまけに「素人が焼成に関わるなんて、プロの陶芸家に失礼だ!」という、変な遠慮もありました。
だけど、自宅で陶芸をするためにはここをクリアできないと先へ進めません。
自分で焼くことが必要不可欠なんです。
それに焼成まで自分でやってこそ、胸を張って自分の作品だと言えるような気もします。
とはいえ、一体どうやって焼けばいいのか、どこに行って聞けばいいのか、
わからないことだらけですよね。
そんな悩みを抱えている人に参考にしてもらえるように、
次に、自宅での陶芸(焼成)を叶える3つの方法を紹介します。
自宅陶芸の方法その① 陶芸専用の窯を買う
成型した粘土を焼いて陶器に変化させるには、
素焼きで800度、本焼きで1,200度〜1,300度の熱で焼くことが不可欠です。
すごい温度ですね。オーブンでケーキやピザを焼くようなわけにはいきません。
そこで陶芸用の専用の窯が必要になるのですが、
その窯はいちばん小さなものでも30万円ぐらいします。
趣味の道具としては、相当高額です。
付属品や配送設置代なんか入れたらもっと高くなりますし、
窯のサイズが大きくなれば値段は一気に跳ねあがります。
私はいくつもの会社に問い合わせたり、中古品を探したり、見積もりをもらったりして、
最終的に、買うときはここで買う!と、窯屋さんを決めるところまでいきました。
決め手は常に情報の発信があることと、説明がわかりやすいこと、
良心的な見積もり内容だったこと、親身に相談にのってくれそうなところです。
しかしいろいろと暮らしの中の優先順位を考えた結果、まだ購入には至っていません。
あとは、置く場所も必要。電源の確保も大事。
なにより家族の理解、これが最も大事。
なかなかハードル高いですけれど、特に食器などの陶器を作りたい方だと、オーブン陶芸や七輪陶芸では難しいことが多いので、窯を持つことをおすすめします。
家庭用100Vならこんなコンパクトなものがいろいろあります!
上から、
日本電産シンポ「Petitプティ」、日本電産シンポ 「DMT-01」、共栄電気炉「K-Cシリーズ」。
高さ70センチぐらいで、本体外側は熱くならないのでマンションの部屋にも置けます。
さらにキャスター付きのタイプだと、室内で移動するときに便利です。
何より有難い、電子制御の温度管理機能付き。
ただし炉内はかなり狭いので、大きめの皿などは焼けません。
作りたい作品に合わせて検討してくださいね。
※購入の際は、付属品の内容・配送料・設置をしてくれるかどうか・動作確認の有無・アフターフォローの有無などを、必ず確認してください。大きな買い物なので、くれぐれも後々心配ごとが起きないように!!
※また、値段の安いものは、燃焼温度が低い場合があります。釉薬が溶ける1300度を目安に選ぶようにしてください。
◎メリット:安定した焼成ができる。想像に近い焼き上がりが期待できる。
◎デメリット:購入費用が高い。中の素材が消耗品なので永久的に使えるわけではない。200V以上になると電気工事が必要。
自宅陶芸の方法その② 焼成だけさせてもらえる教室などを探す
さすがに窯を買うのは無理なんだけど、、という場合は、
焼成だけさせてもらえる教室を探すという方法もあります。
とにかく電話をかけるなどして聞いてみるしかありませんが、
中には焼成代金を払えばOKというところもあるでしょう。
とはいえ、焼成だけの受け入れはやっていないという教室がほとんどだと思いますので、
通っていた教室や人のつながりのあるところなどから探していくといいでしょう。
◎メリット:窯の購入やメンテナンスの必要がない。焼成に時間をとられないですむ。
◎デメリット:焼成だけをやってくれる場所を見つけるのが困難。作った作品を運ぶ際割れるリスクがある。焼成費用がかなり高くつく。自分で作った感は薄れる。
自宅陶芸の方法その③ 七輪陶芸をやってみる
方法①も方法②も無理!!!(´;Д;`)となれば、残るはもう、これしかありません。
それは、七輪で焼くことです!
実はこれ、私がハマった方法です。七輪陶芸と言って、本も出版されています。
これは超おすすめの本、『すべてができる七輪陶芸』吉田 明著。
七輪と炭があれば、なんと陶芸窯と同じ、1200度まで温度をあげることができるんです!!
それってすごくないですか??
なぜなら、窯は30万円、七輪は二千円。
それで、同じ温度が作れるって、日本の七輪、優秀すぎます!!!
注:ただ、七輪の場合、温度管理がうまくできません!!
七輪陶芸というのは、
七輪の中で炭を燃やして送風口からドライヤーで風を送って温度をあげるわけですが、
炭の状態や風の送り方、隙間の開き方などによって、温度が急に上がったり下がったりします。
それは何を意味するかというと、、、
釉薬がちゃんと溶けきらなかったり、
ヒビが入ったり、割れたりする!!
かなりの確率でこのようなことが起きるのですね。
わたしもたくさんの失敗を繰り返しました。
だけどその一方、自然に灰がかかることで、想像を超えた色が出たり、
火が強く当たったところとそうじゃないところで変化が出たり、
焼けていく様子を逐一目で確かめることができたりと、
陶芸の醍醐味をダイレクトに感じられるという楽しみがあります。
良いも悪いもひっくるめて、陶芸の真髄にふれるすごくいい機会になると思います。
どんな人にも、一度はぜひ体験してほしい方法です。
◎メリット:焼き物が焼けていく変化を実際に目で見れるので面白い。七輪と炭があればすぐ始められる。お金がかからない。変化に富んだ味のある作品ができる。
◎デメリット:かなり炎があがるので、安全に焼くための場所が必要。大きなものは焼けない。焼きムラができる。ヒビや割れがおきやすい。爆ぜた炭や煤で汚れやすい。
まとめ:長い目でみてどうするかを決めよう
このように自宅陶芸には、焼成をどうするかという問題が必ずついてきます。
でもやっぱり自宅で作りたい!作品を作り続けたい!と思う気持ちは止められないもの。
なのでまずは、これから自分がどう陶芸を楽しみたいか一度整理して、
3年後、5年後、10年後と、イメージしてみてください。
そこに電気釜はあるのか、
七輪が使える家に住んでいるのか、
はたまた陶芸仲間とワイワイと楽しく作陶している自分がいるのか、
思い描いてみる。
そうすると、自分に合った自宅陶芸のやり方がよく見えてきます。
私は近い将来、自分の窯を購入しようと思っています。
メインに100Vの電気釜、そして時々七輪陶芸、
小さな置物やブローチ用に、オーブン陶芸もやってみるつもり。
コンスタントに作りたい、整ったものが作りたいなら窯の購入を。
やきものという炎の芸術に触れたいなら七輪を。
いろんな人とお喋りしながら作るのが好きなら陶芸教室で。
どんな方法でも陶芸は楽しめます!
ぜひみなさんも自分のオリジナルの陶芸ライフを送ってくださいね!
お読みいただきありがとうございました。( ´∀`)
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