「安心感 加藤諦三著」生きているのが苦しくて不安しかなかった時に、私を助けてくれた心理本

何のために生きているのかわからない。
他人とコミュニケーションをとることができない。
自分が自分でないような気がする。
生きているだけでなんだか苦しい。
そんなふうに辛い思いをしている人、いませんか?

辛い、苦しい、そんな感情を持っている時って、
自分の世界だけに閉じこもり、どんどん苦しさが増幅して、
どうすればそこから抜け出せるのか、全くわからなくなるものです。

この記事では、
私が人生で一番苦しかった時に読んで衝撃を受け、助けられた本を紹介します。

同じように辛い気持ちを抱えているみなさんの心が、
少しでも楽になりますように。

目次

『安心感』加藤諦三著(PHP文庫)依存と安心の心理構造が見えてきます

私が生きていることに苦しくてもう限界だったときに、助けてくれた本はこちら。

『安心感』加藤諦三著(PHP文庫)です。
サブタイトルは、自己不安を「くつろぎ」に変える心理学。

安心感とは一体なんなのか、
安心感が持てない人は、どういった心理状態なのか、
安心感をもって生きるには、どうしたらいいか。


そんなことが、順を追って具体例と共に、非常にわかりやすく書かれています。
特に、安心感の形成に大きく関わってくる「依存心」と、
その奥にある「劣等感」についての分析が真意をついていて、
自分の苦しさの元となっている行動パターンや思考の癖がなぜ起きるのか、
その理由を、明らかにしてくれます。


また、心理本の多くは“心理学”に偏りがちで、
自分の悩みにどうすり合わせればいいのか難しいところがありますが、
この『安心感』という本では、専門的な言葉は一切出てきません。

悩んでて苦しい時って、難しい本を読む余裕なんてないよね。

だから、心理学ではなく、読みやすい心理本がいいんです。

この本は、誰にでも当てはまるような例えが多くて、本当にわかりやすい。
そんなところも、特別な一冊として繰り返し読んでいる大きな理由です。

苦しさは自分のせいじゃなく、ちゃんとした理由があるということ

私は子供の頃から、安心感をあまり経験せずに生きてきました。
どちらかというと、いつも過緊張。
なので、「くつろぐ」という状態がすごく苦手で、実はいまだにうまくできません。

特に苦しさを感じていたのは、10代後半から20代の半ばまで。
なぜ自分だけが人とうまくコミュニケーションがとれないのか、
他人の目ばかり意識して毎日疲れ切ってしまうのか、
なぜ喫茶店でゆっくりお茶を楽しめないのか、
不安で息ができなくなるぐらい、悩みに悩んだ当時の私が出した答えは、
「自分は欠陥人間なんだ」ということ。
人としてのなにか大事なことが人と違っていて、欠けていて、劣っている。
きっとそういうことだろうって思ってました。

でもこの本を読むことで、ある気づきがありました。

それは、安心感がもてないのには、ちゃんとした理由があるということ。

これが、この本が私を助けてくれたと思う一番のポイントです。
本文中にはこんな文章が。

自分を実際以上に見せようとする人は、あまり活動的ではない上に、たえずストレスを感じているから、活動をしないのに、いつも疲れたような顔になってしまう。

父親が情緒的に未成熟で、すぐに不機嫌になる人の場合、子どもは自分の感情を捨てて生きることを学ぶ。しかしこの子どもは成長することが不可能になる。親と直面しない限り、「つくられた自分」として一生が終わっていく。「つくられた自分」として生きていくことは、「本当の自分」を傷つけ続けることである。

(『安心感』本文より引用)

他にもたくさんの例が挙げられていて、依存心、劣等感、執着、甘えなどといった、
「ありのままの自分」で生きていくことを邪魔する要因について書かれています。

傷つきやすい人、自分の感情がもてない人、人と接すると疲れると感じている人、
〜ねばならないの拘束感がある人の心理がよくわかるので、
同じように悩んでいる人にはぜひ読んでほしい。

私は初めて読んだ時、
こんなにも私の苦しみを理解してくれている人がいるんだ!と、驚くのと同時に、
これで何かが変わるかもしれないという希望が見えたのを覚えています。

「わからなくて苦しい」から抜け出そう

これは後になってわかったことですが、
この世の悩みはすべて、
どんなことも、
わからない=苦しい のだと思います。
自分の感情の揺れの正体がわからないから怖いんです。
いつなにが起きるか、予測がつかないから怖いんです。

安心感が持てないことも、
理由がわからないから苦しかった。
自分を否定する方向へ憶測を重ねて、
沼から出られなくなっていた。
そういうことなんだと思います。

だからまずは、何がそうさせたのかを知ることが大事だなと。
仕組みがわかれば、自分を俯瞰して見れるようになり、
次の行動が見えてくるから。
そして、
「ああ、そんなふうに生きてきたのが、自分っていう人間なんだ。そりゃしんどかったよね。」って、
思うことができるから。

これ、仕事も恋愛も同じかもしれないですね。

加藤諦三さんが書かれた心理本は他にもたくさんあります

わかりやすい言葉と文章で、悩める人の「わからない」を解いてくれる加藤諦三さんですが、
他にもたくさんの本を出されています。
私が『安心感』以外でよく読んでいたのは、

苦しさの原因に親との関わりがあるんじゃないかと感じている人におすすめです。

心理本とひとくくりに言っても、
愛について
自立について
親子関係について
対人関係について
など、悩みの種類は人それぞれ。
本のタイトルや表紙の説明文から、自分のこころにピンとくるものを見つけてみてください。
もし多少違うところがあっても、自分に当てはまるところだけを参考にすれば大丈夫。
まずは初めの一歩から、です!

悩めるみなさんの、辛い気持ちが、すこしでも楽になりますように。

きみのや

いい方向に向かっていきましょうね!


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